■193センチの長身で左利きのCB佐古は注目株

 最終ラインには、現時点で飛び抜けた選手はいない。候補者は多いが横一線の競争が繰り広げられており、今回リストアップした4人を起用しなくても様々な組合せが可能だ。

 CBのひとりに指名した佐古真礼は、J2の東京ヴェルディからJ3の藤枝MYFCへ育成型期限付き移籍している。東京Vのアカデミー育ちで、193センチの長身で左利きのセンターバックだ。潜在能力はパリ五輪世代でもとびきりだろう。

 藤枝では定位置獲得に至っていない。まずはクラブでプレータイムを増やし、新シーズンは所属元の東京Vでポジションを争える土台を築きたい。

 右サイドバックの半田陸は、モンテディオ山形のアカデミー出身だ。トップチーム昇格3年目の今シーズンは、右サイドバックのレギュラーとして攻守にアグレッシブなプレーを見せている。

 シーズン途中に就任したピーター・クラモフスキー監督のもとで、タッチライン際だけでなく内側のレーンも使えるようになってきたのは大きい。現代サッカーのサイドバックにふさわしい資質を身につけており、J1クラブが獲得に乗り出すことも予想される19歳だ。

 五輪世代と言っても、世界の常識では「若手」ではない。23年のパリ五輪出場を目ざすのはもちろんだが、来年のカタールW杯出場を目ざす日本代表入りを本気で狙っていい。「カタール経由パリ行き」の選手が出てくることで、パリ五輪でのメダル獲得の可能性も拡がっていくはずだ。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2