■次々と有望な若手は育ってきているが…

 もちろん、さすがに育成の名門だけあって、さらに若い世代の選手たちが次々と育っているのも事実。若手と思っていたDFの清水梨紗やMFの三浦成美が今では中堅として成長し、植木理子や宮川麻都遠藤純といった2018年にUー20ワールドカップ優勝を経験したメンバーも今では中心選手として活躍している。そして、さらに下の世代の選手も次々とWEリーグでデビューを果たしており、先日の第6節では後半途中から登場したMFの大山愛笑が運動量のあるボランチとして素晴らしいプレーを見せ、さらにダメ押しの4点目も決めてみせた。

 そうした、若い力の対等は「さすがベレーザ」なのだが、かつてのような“絶対女王”的な存在となるためには、ベテランも含めて選手を定着させていく必要があるだろう。

 これに対して、年齢構成的にバランスが取れているのが浦和だ。

 39歳になった元日本代表の安藤梢が今シーズンは好調で、豊富な運動量とスピードとテクニック、そして豊富な経験値を武器に攻撃を牽引しているし、ベテランの域に入った菅澤優衣香も得点能力を見せつけている。柴田華絵と猶本光のベテラン、中堅が中盤を堅め、最終ラインでは2018年のUー20ワールドカップ優勝組で日本代表にも定着した南萌華、高橋はなが控える。

 幅広い年代層の選手が揃うだけに安定感もあるし、いくつものポジションをこなすことのできる選手も多く、試合の途中でもシステム変更ができるのも浦和の大きな強みだ。

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