■1点目の基をつくった伊東

大住「運もあったとは思う。南野拓実が左からボールを入れた時に、オーストラリアの22番(ジャクソン・アーバイン)が出した足が少し触って、コースが微妙に変わったんだよ。それでオーストラリアの16番(アジズ・ベヒッチ)が取り切れず、田中に渡った」

後藤「ベヒッチがあそこで足を出さずに田中の前でコースをふさぐという選択をしたら、ああはならなかった。ゴールには運も必要だね」

大住「田中については、あそこでボールを止められても、決められないことがほとんどですよ」

後藤「この間のブンデスリーガ2部のパーダーボルン戦で、今回と同じあたりのポジションに飛び込んでいった場面があったんですよ。フリーで、ヘディングもできそうだったのでどうしようかと迷ってしまい、結局蹴ったらゴールに飛ばなかった。地面叩いて悔しがっていましたよ。あの時の悔しさが効いたのかもね」

大住「あの1点目の基をつくったのは、伊東純也だと思うんだよね。相手がGKにバックパスしたら、かなり遠くからものすごいダッシュをしてGKにプレッシャーをかけた。GKがここしかないというところに蹴ったところに、2、3人がかりで奪ったところからプレーがつながった」

後藤「奪いに行ったのが遠藤航守田英正だよね。あの2人が行けば良いプレッシャーがかかる」

大住「守田が流れたところに遠藤からパスが出て、守田のパスもすごく良かった。内側の南野へのパス。最初のプレスには南野も絡んでいた」

後藤「パスを出した南野も、あそこでよくタメをつくったし。そういう良いプレーがいくつも重なった上に、オーストラリアのDFに少しボールが当たるという幸運も重なっての、田中のゴールでした」

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