■決勝戦の行方
味の素スタジアムでのFC東京戦でリズムを取り戻すことができなかった要因も、攻撃面での改善に見いだせた可能性がある。ボール保持についての蓄積がないため、相手が前傾姿勢になったときに時間を潰すこともいなすこともできない。耐えることには自信があるが、それでも、勢いに飲まれればどうなるか分からない。この試合も瀬戸際まで追い詰められた。名古屋にとって、攻の進化は、その守備をさらに生かすものともなる。
ただ、セレッソ大阪との決勝では名古屋は今まで通りの戦い方を展開するはずだ。自慢の守備を武器に、素早く前へと繰り出す。多彩なFW陣とアタッカー陣が、カップ戦初冠さいに向けて虎視眈々とチャンスを狙うはずだ。
舞台は埼玉スタジアム。マッシモ名古屋が桜を切り倒して見事にタイトルを手にするのか。運命の日は10月30日だ。