■「本当に情けないくらい疲れていました。タフさが自分たちになかった」
4戦ぶりにスコアを先に動かして試合を折り返したものの、後半は自分たちのペースで試合を進めることができなかった。流れを変えるべく、鬼木監督は63分に3枚同時交代を行う。ダミアン、マルシーニョ、脇坂泰斗を下げて、谷口彰悟、小林悠、知念慶を投入。前線2人を入れ替えて前からの守備の立て直しを図るとともに、アンカーで入っていた橘田健人のサポートとして谷口を並べて中盤の底を厚くする狙いだった。
しかし、それでも流れは引き戻せない。鬼木監督が試合後に「悠もストライカーながらも自分の役割を分かってくれた」と話したように、小林も戻って守備に参加する献身さを見せたが、逆に言えばそれほど押し込まれていた。決定機を次々と作られ、ジェジエウのスーパーカバーやチョン・ソンリョンの好セーブがなければ逆転されていてもおかしくなかった。
先制点を奪いながら相手に試合を支配された最大要因は疲労だ。
「率直に、本当に情けないくらい疲れていました。タフさが自分たちになかった」
試合を振り返った登里がこう語るほど、満身創痍だった。海外での試合から隔離となり、その中で迎えた連戦によって、選手の体を疲労で支配された。指揮官が、「今日の連戦ではどこかで足が止まると予測がついた」と試合前から予想していたほどだ。