異例! 鬼木監督が下した「キャプテン途中交代」の荒療治【川崎フロンターレ、湘南ベルマーレに劇的勝利!(2)】の画像
同点弾を決めて叫び喜ぶ旗手怜央 撮影:中地拓也
※その1はこちら

■9月26日/J1第30節 川崎フロンターレ 2-1 湘南ベルマーレ(等々力競技場)

 代名詞ともいえる4-1-2-3ではなく4-2-3-1を用いて挑んだ決意の湘南戦だったが、前節・鹿島戦から先発メンバーを7人入れ替えたことに加えて、本来のポジションではない選手も複数いたこともあって、前半45分間は苦しい展開となった。

 そこで、鬼木達監督は後半開始と同時に3人の選手を交代させた。特に昨年は鬼木監督が後半から複数の交代カードを切ることが多々見られたが、この湘南戦ではさらに驚きの交代策を見せた。それが、谷口彰悟の交代だ。谷口は川崎のキャプテンであり、精神的支柱であり、守備の要。その背番号5を、ベンチに下げたのだ。

 谷口は、8月19日の天皇杯・清水戦で負傷交代してから長期離脱を余儀なくされていた。その間にチームはACLとルヴァン杯の2つのタイトルを逸してしまう苦しい時間を過ごした。

 前節・鹿島戦でようやく谷口が復帰すると、その難しいアウェイ戦で勝利をもたらしていた。

 一方で、その負傷の影響か、あるいは慣れないポジションのせいか、湘南戦の前半では精彩を欠く場面も多かった。失点の場面も、谷口の前を通過した折り返しのボールを、谷口の背後で飛び出した湘南MF田中聡に決められたものだった。いつもの鉄壁ぶりとは真逆の場面だった。

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