■休養から驚異的なスピードで復調した酒井
ところで、浦和でも日本代表でも引っ張りだこの酒井は、この夏から連戦が続いている。その影響もあり、9月初旬に行われたワールドカップアジア最終予選を戦うメンバーに選出されたものの、2日のオマーン戦に出場後、連戦による疲労を考慮され、代表を離脱した。
今夏に浦和に移籍してきた酒井は、フランス・マルセイユでのシーズンを終えた直後、東京オリンピックを戦うU-24日本代表のオーバーエイジ枠に選出された。大会中は5試合に出場し、オリンピック終了後に浦和に合流。8月14日に行われた第24節の鳥栖戦で移籍後初スタメンになると、そこからリーグ戦に4試合連続で先発した。
さらにその後、9月のワールドカップアジア最終予選に臨む日本代表メンバーにも選出されたが、代表を離脱して休養に入ることが発表された。クラブによると、酒井には4日間の休養が与えられたという。
しばらくはリーグ戦の出場も回避されるかと思いきや、酒井はすぐに練習に参加。リカルド監督も「酒井本人が『ボールを蹴りたい』と言っていて、プレー可能な状態」と話していたところ、11日に行われた第28節の横浜FC戦で、早くもスタメンに復帰した。驚異的な回復を見せた酒井は、結局、今節までリーグ戦7試合連続で先発。それに比例して、浦和は7戦負けなしとなっている。
日本代表は10月にもワールドカップアジア最終予選を控えている。
7日にはアウェーでサウジアラビアと、12日は埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦する。快進撃を続ける浦和にとっても、ワールドカップ最終予選が黒星スタートとなって停滞ムードを払拭したい日本代表にとっても、経験豊富な酒井は重要なピースである。
今節は臀部を痛めて後半に途中交代したが、「骨や筋肉系のトラブルではないので大丈夫だと思う。代表戦も大事だが、次節は(勝ち点が並ぶ)神戸と対戦するのでまずはそこに向けてしっかりとやりたい」と話した。コンディションには十分注意して、リーク戦でも代表戦でも、サイド攻撃の要としてチームを牽引してもらいたい。
■試合結果
FC東京 1―2 浦和レッズ
■得点
1分 田川亨介(FC東京)
46分 酒井宏樹(浦和レッズ)
66分 江坂任(浦和レッズ)