■デビュー戦で実質的に“2アシスト”
三笘が入団する前にこのポジションを担っていたのは長谷川竜也だったが、昨年序盤に負傷が原因で長期離脱。すでに復帰しているが、負傷前に見せたドリブルのキレを取り戻すことができず、ここまで出場機会をなかなか得られていない。そのため、“ポスト三笘”の最有力は、長谷川ではなく宮城かと思われたがまだ20歳。鹿島戦でゴールを決めるまでリーグ戦7試合で得点を決めることができない状態が続いていた。
そんな中でチームが新たに迎えた選手が、ブラジル人ドリブラーのマルシーニョだった。それまで無所属だったマルシーニョは、ルヴァン杯・準々決勝第2戦でベンチ入り。この試合では出場することはかなわなかったが、前節・徳島戦でいきなり先発デビューを飾る。そしてそのアウェイゲームで、PK奪取に1アシストと大活躍。チームを勝利に導いた。相手選手が2人対峙しても関係なく抜き去ろうとするドリブルは、川崎が求めていたウインガー像そのものだった。
結果を残したこともあって、マルシーニョは鹿島戦でも先発の座を勝ち取った。15分にシュートを放った他にも、サイドをドリブルで持ち上がるなど積極性は見せたが、2試合連続のアシストはかなわず、得点もゼロ。67分に宮城と交代する。その宮城が決勝点を奪ったことで候補者2人が結果を残したことになり、左サイドの争いは激しいものとなった。