■9月22日/J1第32節 鹿島アントラーズ - 川崎フロンターレ(カシマスタジアム)
川崎フロンターレが鹿島アントラーズ戦で劇的な勝利を収めた!
試合開始直後から鹿島がリズムを掴んだアウェイゲームで、61分に失点してしまういやな展開だった。しかし、83分に山村和也がセットプレーから同点ゴールを決めると、後半ロスタイムに宮城天が無回転ミドルを豪快に決めて、逆転。リーグ3連勝を飾った。
9月はルヴァン杯にACLという2つのタイトルを失い苦しい状況だったが、リーグ連覇に向けて改めて弾みをつける勝利となった。
この試合で勝利を手繰り寄せたのは、宮城天の右足だ。ユース出身でプロ2年目となる20歳は、2024年パリ五輪世代の若武者で、昨季はJ3富山にレンタル移籍していた。富山では20試合3得点。川崎でのリーグ戦出場数はこれが8試合目で、鹿島戦での逆転弾がJ1初ゴールとなる。
そんな宮城の武器はドリブルだ。細かいタッチと切り返しで相手選手を翻弄し、自らゴールを狙う。三笘薫が左サイドで見せていたドリブルとは異なる雰囲気だが、そのテクニックはすでにJ1のピッチで見せており、幾度もチャンスを迎えていた。あとはゴールを決めるだけだった。ただ、そのゴールをコンスタントに決めることが、穴埋めの必須条件だった。
三笘薫の分かっていても止められないドリブルは川崎の大きな武器となっており、ルーキーイヤーながら昨年は13得点。今年も20試合で8得点と、圧倒的な結果を残していた。ドリブルだけの選手ではなかったからこそ、その穴埋めは困難な作業なのである。