【J1分析】明本考浩の起用ににじむロドリゲス監督の「実験」の成果【浦和レッズ考察】(3)の画像
明本の起用は浦和の進化を象徴している 写真:中地拓也
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 もう一つ、現在の浦和レッズで目を引くもの(そして、そのために「攻撃的」という印象を抱かせるもの)が、サイドバックの攻撃参加である。

 リカルド・ロドリゲス監督は、徳島ヴォルティスを率いていた時も可変システムを使ってサイドバックの攻撃参加をうまく使う監督だった。そして、今シーズンを前に浦和は鹿島アントラーズヴィッセル神戸で活躍していたベテランのサイドバック、西大伍を獲得していたので、シーズン開幕前はロドリゲス監督が西を使ってサイドバックの攻撃参加の型を作るのではないかと思われていた。

 だが、故障で出遅れたこともあって、西はロドリゲス監督からの全面的な信頼を勝ち得ることができなかった。

 そして、夏の移籍で浦和は日本代表の不動の右サイドバック、酒井宏樹を獲得することとなった。現状では、酒井は浦和でも右サイドバックとしてのファーストチョイスである。

 しかし、酒井の攻撃参加はタッチライン沿いのオーバーラップの形であり、強烈なクロスが大きな武器となっている。

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