【J1分析】ロドリゲス監督の下、夏場過ぎに見えてきた「来季優勝」の可能性【浦和レッズ考察】(1)の画像
ロドリゲス監督の下、浦和は着実に変化を見せている 写真:中地拓也

 9月18日のJ1リーグ第29節で、浦和レッズセレッソ大阪に2-0で完勝した。C大阪は「ACLの浦項スティーラーズ戦から中2日」という気の毒な状態ではあったが、浦和が攻守ともに圧倒。「2点しか入らなかったのが不思議なゲーム」だった。

 浦和は8月14日の第24節でサガン鳥栖に2-1で勝利して以来、リーグ戦の6試合で5勝1分という成績。さらに、その間、ルヴァンカップ準々決勝ではリーグで首位を走る川崎フロンターレとの2試合も引き分けて、アウェーゴールの差で川崎を退けて準決勝進出を決めている。また、8月には天皇杯のラウンド16で京都サンガFCにも勝利。浦和レッズは、どうやら安定感のあるチームとして成長してきたようである。

 今シーズン、浦和は徳島ヴォルティスをJ2優勝(J1昇格)に導いたスペイン人指導者、リカルド・ロドリゲスを監督として招聘し、また積極的な補強も敢行して“名門再建”に乗り出した。

 徳島で高度な戦術を駆使するチームを作ったロドリゲス監督への期待感は大きかったが、同時にチーム作りには時間がかかることも十分に予想できた(ロドリゲス監督は4シーズンかけて、徳島を強化してきた)。実際、リーグ戦が始まってからも、浦和は勝ったり負けたりを繰り返して良い状態は続かなかったし、3月には横浜F・マリノスに0-3、川崎フロンターレに0-5と、上位相手には大敗も経験した。

 しかし、チーム状態も徐々に改善され、オリンピックによる中断をはさんで8月に入ると前述のように好調を維持。第29節終了時点で15勝6分8敗の勝点51に到達。勝点ではヴィッセル神戸、サガン鳥栖と並んで4位タイ。得失点差で6位となっている(ただし、神戸は残り試合が1試合多い)。

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