■キャリア初のヘディングゴールは“秘密の特訓”の成果
自身もサポーターも待ちに待った今シーズン初ゴール。汰木は試合後の会見で、「(リーグが)開幕してからずっとですけれど、自分にもゴールが欲しいなと思っていた。かなり遅くなってしまったが、やっと1つ取れたという感じです」と、安堵の表情を見せた。
ドリブルを得意とする汰木は身長183センチと長身だが、実はヘディングでのゴールを決めたのは、前所属のJ2モンテディオ山形時代を含めて、リーグ戦ではこれが初となる。
汰木は試合後の会見で、浦和のレジェンドである平川忠亮コーチとの特訓の成果があったと明かした。「ここ1か月くらい、コーチの平川さんがヘディング練習に付き合ってくれていた。(平川コーチが)サイドからクロスを上げてくれて、自分とキーパーだけという形で、本当にシンプルな練習だった」とのこと。
しかし、なかなか手応えが掴めなかったようで、「練習では一本も入らなかったんですけれど」と、普段クールな表情を見せる汰木も思わず苦笑い。「シンプルな練習だったけれど、まともに頭に当たらないことばかりで、(平川コーチは)よく付き合ってくれたなと思います」と、報道陣の笑いを誘った。
それでも、「練習では一本も入らなかったけれど、こういったゲームで決めることができたのは、自分にとっても大きかったなと思います」と振り返った。ゴールのシーンでは、汰木は絶妙なタイミングで合わせ、角度を意識しながら頭を振っている様子だが、やはりそれは特訓の賜物だったのだろう。ゴールが決まった直後には、満足気な表情で両手を広げた汰木。平川コーチとの練習の積み重ねがあってこそ覗かせた自信だったのかもしれない。
■試合結果
横浜FC 0―2 浦和レッズ
■得点
34分 汰木康也(浦和レッズ)
89分 大久保智明(浦和レッズ)