■チームメイトからの「宏樹を見よう!」という言葉
今節の試合中に印象的だったのは、後半10分頃の場面。ちょうど浦和ボールになって最終ラインからビルドアップを図ろうというシーンで、ピッチ内にいる浦和の選手から「宏樹を見よう!」という声掛けがあった。
これはおそらくDF槙野智章の言葉であったと思うが、この場面で酒井は右サイドで高い位置を取って攻撃のチャンスを伺っていた。実際、この数秒後にはMF江坂任のシュートシーンが生まれ、これは浦和にとって後半の唯一の決定機だった。こうした重要な局面でピッチ内にいる選手から「酒井がいるポジションをよく見るように」という言葉が出てくるのは、チームメイトからも厚い信頼を寄せられているということだろう。
すでに浦和の主力選手としてその風格が漂う酒井だが、試合後には「チームの戦術や対戦相手の戦術などの落とし込み方はその時その時でやっていかなければならないので、まだ向上できると思いますし、ここからさらに積み重ねていければ」と、気を引き締めた。酒井がどのようにチームメイトを生かし、また生かされていくのか、期待は高まるばかりだ。
■試合結果
湘南ベルマーレ 0―0 浦和レッズ