【J1分析】大迫勇也ホームデビュー戦での武藤嘉紀「不在の在」【ヴィッセル神戸変革の兆し(1)】の画像
欠場した武藤は、「不在の在」を感じさせた 写真:渡辺航滋

■8月28日/J1第28節 ヴィッセル神戸0-1FC東京(ノエスタ)

 まだ2試合しか出ていないのに、「不在の在」で存在感を示している。敗れた試合で、ヴィッセル神戸の新戦力・武藤嘉紀の可能性の大きさが感じさせられた。武藤はこの日、コンディションの問題からベンチ外。古巣のFC東京との一戦への出場はかなわなかった。

 後半に入って、大迫勇也の動きが増えた。

 この試合が大迫にとって、新天地でのホームデビュー戦となった。1トップとして先発した新背番号10を注視していたのはファンだけではない。FC東京の守備陣も、かなりの警戒感をうかがわせた。CBの2人がしっかりとマークを受け渡し、時にはサイドバックがぴたりとついて動き、監視の目を緩めなかった。

 FC東京の最終ラインと中盤がつくるゴール前の守備ブロック内で、大迫はチャンスを呼び込もうとしていた。細かな動きを繰り返してはDFのマークから外れようとし、逆に自分が動くことで周囲に入り込むスペースを与えようとしていた。

 23分には、ボックス内からボールを戻し、内へ切り込んできた酒井高徳にゴール前へのドリブルを促そうとする。酒井は31分にも、同じ動きで斜めにボックス内に走り込み、セルジ・サンペールからの縦パスを呼び込んだが、いずれもゴールにはつながらなかった。

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