■「フロンターレのシュート練習は本当にすごい」
後藤「三笘がドリブルで持ちこんで上田綺世が打ったシュートも、ゴールの左隅にきちっと打っていたし」
大住「だけど、あれはちょっと弱気だった気がするな」
後藤「もうひとつ持ちこんでから打ってもよかったかもね」
大住「うん、持ちこんで打つのも良いし。やっぱりオチョアに対して、あんなまっとうなシュートではね……。ボールを持って、置いて、蹴るからキーパーはシュートに合わせやすいんだよね。あんなまっとうでは入らない。右上隅とかに突き刺すようなシュートを打たないと。
それから、旗手怜央のシュートと、そのあとの三笘のシュートも、どちらも枠へ飛ばさないといけないよ」
―旗手は狙い過ぎましたか?
大住「外したんだよ」
後藤「あそこで誰かがちょっと触ってコースを変えられればね」
大住「川崎フロンターレで、あの距離のシュートを死ぬほど練習しているのにね。シュートって言うのは、ゴールの枠に入れなければ、100%入らない」
後藤「フロンターレのシュート練習は本当にすごい。試合前のアップの時の練習で、キーパーの逆を突いて、ポストぎりぎりのところを狙って、みんな実戦を想定したシュート練習をするからね」
大住「あのチームだけだよね?」
後藤「そう。ウォームアップじゃなくて真剣なシュート練習。しかもその前に、きちっと速いパスを繋いでね。ほかのチームは、マイナスのボールを出してドカンと蹴っているような練習が多いけど」
大住「Jリーグのほとんどのチームはシュートを外す練習をやっているんだよ」
後藤「単に身体をあっためるだけのウォーミングアップだと思ってんの」
大住「フロンターレだけは、ちゃんとペナルティエリアのラインを越えるところで持って、シュートをして、そこで確実に決める。そういう練習をして、実際に試合でそれを使っているから、ああやって点が取れている」
後藤「それを表すかのように、今回の試合では、フロンターレ関係者が最後のピッチ上にたくさんいたじゃないですか」
大住「本当だよね」