【東京五輪】PK激闘で4強進出!「久保建英の言葉」に見る「日本の補完計画」の画像
PK戦の立役者となったGK谷晃生 写真:中地拓也

 U-24日本代表が、東京オリンピックでベスト4へと進出した。準々決勝でニュージーランドと対戦し、PK戦の末に勝利したのだ。

 試合の後、久保建英は語った。「今日は攻撃陣がチームの助けになれなくて、守備陣に迷惑をかけてしまったと思います」。グループステージ最終戦でフランス相手に4-0と快勝した日本は、この準々決勝で120分間、得点を奪うことができなかった。

 プロリーグのない国の代表チームとはいえ、ニュージーランドのメンバーは、ほとんどがプロ選手である。オーバーエイジ枠で入り、キャプテンも務めるDFウィンストン・リードは、長らくイングランドのウェストハムでプレーした。やはりOA枠のFWクリス・ウッドも、バーンリーでプレミアリーグを戦っている。

 そのニュージーランドが、屈強な体躯にものを言わせるのではなく、戦術的に戦ってきた。用いたフォーメーションは、アンカーを置く3-5-2。試合開始からは、日本の4-2-3-1にピタリとはまるこのシステムで、前線からのマンツーマンのようにプレッシャーをかけてきた。さらに試合の流れを見ては、両ウィングバックも引いて5バック気味に構えるなど、隙を見せなかった。

 最初のチャンスは開始10分だった。右サイドからのショートCKで久保建英からパスを受けた林大地が、ゴール右から低く速いボールを送る。ファーサイドには、遠藤航。まさに決めるだけの場面だったが、ゴール目前で放ったシュートは、まさかの枠外。遠藤は悔しさをあらわにした。

 これが、この試合で最初にして最大のチャンスだった。

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