■「オーバーエイジの3人が入ったことによる効果が非常に大きいんじゃない?」

―フランス戦に出たメンバーはみんな良かったですね?

後藤「ダメだった人はいないね。キーパーも良かったし」

大住「本当だね。前半の10分くらい見ていたら、フランスから全然ボールが取れないなって思っていたけど、慣れてきたら普通になった」

後藤「こっちは引き分けでもいい、向こうは2点取らなくてはいけない。そんな状況の時の戦い方として、完璧な攻守のバランスだった」

大住「確かにそうかもしれない」

後藤「守備をしっかりしながら、狙うところは狙って行く」

大住「やっぱり、オーバーエイジの3人が入ったことによる効果が非常に大きいんじゃない?」

後藤「そうね。ずいぶんと、大迫勇也を入れるべきかどうか議論されていたけど、結果的には今回の3人で成功だったね」

大住「酒井自体が、代表でプレーしている時よりもすごく責任感が強い感じがした。いつもは、途中で変なプレーがあるんだよね、行ったっきりで戻ってこなかったり。点を取られるような場面で、どこかで歩いていたり。
今回の五輪では、そういう無責任なプレーが全くない。酒井としてもオリンピックに出て非常に良かったんじゃないかな。だから、オーバーエイジは、吉田は万全だし、遠藤は言うことないし」

後藤「あれだけヘディングの強いサイドバックがいたら良い」

大住「本当だよね」

後藤「これだけ強いディフェンダーが揃ったのは、間違いなく日本サッカー史上初だよ。遠藤はもちろん、田中だって守備が強いから。嬉しいことに、これがA代表の強化にも直結するんだよね」

―強豪のフランスに悪い印象を与えることに成功しましたね?

後藤「もう1点とって、5-0で終えたかった」

大住「まあ、今回のフランス代表が負けたって、フランスサッカー界にダメージなんか何もないけどね。100人に声をかけて、あれだけしか集まらなかったようなチームだから」

後藤「そうそう。最初から、どこまで行けるやら、ってチームだったからね。早い話が、フロリアン・ト―ヴァンと、アンドレ・ピエール・ジニャックを抑えるだけだから。そこを、日本が完璧に抑え込んだからね」

第3回につづく
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