■期待が膨らむコウデット監督の「再生」力
そして、コウデット監督はアスパスらくすぶっていた才能を「再生」させた監督だとも言える。そういう意味でも、ビジャレアルやヘタフェで一時期苦しんでいた久保を、彼が指導するところを見てみたいと思わせる。
久保建英の武器は、ドリブルと周囲との連係力である。【4-1-3-2】というシステムで、2列目のポジションに久保は必ずはまるだろう。
アスパスやB・メンデスといった左利きの選手が見せているように、右サイドに流れて起点になり、あるいはハーフスペースでボールを受けて危険なゾーンで突破を図る。サイドを駆け上がってくるサイドバックとのコンビネーションを駆使するというのも、久保であればお手の物だ。
ビジャレアルやヘタフェでは守備の強度が課題となり、チーム内で序列が下がった。ボールを握るチームであるセルタなら、久保の特徴は十分に生かされる。
何より、セルタの試合は観ていて面白い。これはラ・リーガでは重要なファクターだ。退屈な試合ばかりしていると、ファンが離れていってしまう。攻めて、勝つーー。そういったチームで活躍する久保の姿がイメージできるのは、筆者だけではないはずだ。