■「遠藤のフォワードは正解だったね」
―遠藤純のフォワード起用は良かったですね?
後藤「遠藤はこれまではサイドで使われていたのが、真ん中で使われるようになった。おそらく東京ヴェルディベレーザでもなかったよね? サイドハーフか、サイドバックだったし。僕は遠藤が真ん中で使われているのをはじめて見たけど、良かった。フィジカルも強いしさ」
大住「U―17でも、U―20でも、サイドをやっている時は、ものすごかったけどね」
後藤「あれならいっそワントップやらしても良いんじゃないかと思うんだけど。菅澤も、田中美南も、あれじゃあな……」
大住「たしかに遠藤のほうが可能性はあるかもしれない」
後藤「田中は最後のほうに出てきて、オーストラリアが疲れていたから、前のほうで何度かボールを収めていたけどね」
―後半の15分あたりから、田中と遠藤が2トップだったんですね?
後藤「うん。でも現段階で、そんなことをまだ悩んでいるような状況ではなね……」
大住「右サイドの塩越柚歩は?力強さはあったよ」
後藤「そうそう。大きさと強さがあるんだ、それが彼女の特徴だよね。浦和レッズレディースのサッカーの特徴でもある」
大住「物怖じしないしね」
後藤「一度だけトップでも試していたしね。けど、それだけで本大会に使うのは無理だろうな」
大住「宮川麻都を左サイドバックで使っていたでしょ?悪くなかったよ。だから後ろのほうは、そんなに悪くないんだよ。三浦成美と中島依美のダブルボランチは非常に安定している、守備も攻撃も良い。ディフェンスは熊谷と南のセンターバック。宮川と清水梨紗の両サイドバックも悪くない。
ただ、ゴールキーパーの山下杏也加はリスキーなことし過ぎだね。足元のボールコントロームもあまり上手くないんだけどさ。山下はパスを受けて、探して、切り返したりするんだよね。あそこでは、リスクにならないようなプレーをしないと。
横浜F・マリノスで、アンジェ・ポステコグルー監督が、キーパーを使ったプレーをやり始めた時に、ゴールキーパーは飯倉大樹がやっていたじゃない? 飯倉がすごいリスキーなプレーをして、ミスもあったんだよ。けど、朴一圭がゴールキーパーで出てきたら、本当にリスクを冒さないプレーをしていた」