■「なでしこはシュート2本では……」
―なでしこジャパンについてお伺いします。
後藤「なでしこは難しいだろうね」
大住「難しい。オリンピックの男子と女子では、状況が全然違うんだよね。女子のオリンピックは、ワールドカップ以上の大会なんだよ。チーム数が圧倒的に少ないという事は、それだけ強いチームしか出てこないという事だし」
後藤「フル代表だからね」
大住「そう。しかも、昔ほどではないけど、女子サッカーにとってオリンピックは、国民的な注目が集まる大会だから、みんなすごい気合が入っている。だから、もともと難しいんだけど、そのうえ、今回のなでしこジャパンが思ったほど伸びなかった」
後藤「6月のメキシコ戦では熊谷紗希と、南萌華の守備のミスがあまりに多くて、どうしようもないなと思ったけど、こないだのオーストラリアとの試合では、守備は頑張っていたし、ミスはなかったな。けど結局、攻撃陣は相手にプレスをかけられるとパスが回せなくなるし、最終的にトップの選手にボールが行かないんだよね。トップの選手がボールを収めるようなシーンは無かったし、シュートも菅澤優衣香の2本でしょ。それじゃあ試合にならないよな」
大住「攻撃陣で頼りになるのは岩渕真奈、ひとりだけだよね」
後藤「ひとりでも局面を開けるし、この間はPKだったけど点を取ったしね」
大住「長谷川唯が、一昨年までの輝きが無いよね。高倉麻子監督はまだ長谷川を外していないけど、あれなら遠藤純のほうがずっと良いなって」
後藤「一昨年まで絶対のエースだったのにね」
大住「天才って感じで、ボールは取られないし、取れるし。なのに、プレーが雑になっちゃったよね。残念。そういうマイナスもあって、前だったら起きないような所で、ミスが起きているのがとても気になる。はたして本大会までにチームがまとまるのか」