U−24日本代表は12日、ヨドコウ桜スタジアムでU−24ホンジュラス代表と国際親善試合で対戦。MF堂安律が2得点を決めるなど3−1で勝利した。前半はホンジュラスを圧倒して2−0で折り返した日本だったが、フレッシュな選手を入れてきた相手に後半は押し込まれる展開となった。しかし、それもオリンピック本大会を見据えた森保一監督には想定内のことだった——。
■充分に機能したワントップの林大地
メンバー構成の面でも、ホンジュラス戦では森保監督はいくつもの“テスト”を行っている。
ACLの関係で左アウトサイドの主力である相馬と三笘が使えず(相馬は後半に交代出場で10分ほどプレーしているが)、またワントップの最有力候補、上田綺世が筋肉系の故障で出場できなくなってしまった。
そこで、ホンジュラス戦では森保監督はワントップとして林を起用した。
ワントップにはさまざまなタイプの選手がいる。
一つはトップに張っていて、ロングレンジのパスを収めてタメを作り、味方の攻撃参加を待つターゲット・タイプ。前後左右に大きく動いて、相手陣内にできるスペースに入り込んで後方からのパスを引き出す衛星タイプ。そして、DFラインとオフサイドを巡っての駆け引きをしながらクロスやパスにピンポイントで合わせるインザーギ・タイプ。さらに、スピードを生かして相手のラインの裏側に飛び出していく裏取りタイプ……。
日本代表(A代表)で大迫勇也が典型的なターゲット・タイプであり、そうしたタイプのFWが大迫以外にいないことがA代表では大きな問題となっている。
そんな中で、上田はターゲットにもなりうるし、裏取りもできる選手であり、何といってもシュート技術がある選手だ。ところが、その上田が離脱してしまった。そこで、森保監督は「バックアップメンバー」として選んだ林をトップで起用したのだ。