■消極的なプレーを回避し、京都は勝利を掴んだ

 だが、ハーフタイム前の40分、京都の中野克哉に同点弾を浴びてしまう。

 フィットしない柏のペドロ・ハウルはイライラが募っていた。

 延長戦かな、と思った。ネルシーニョ監督が言うように「どちらに転んでもおかしくない試合」ではあった。

 チョウ・キジェ監督は選手たちに言い続けたという。

「ボクの中では今年初めてのビッグマッチ。このチームがどういう方向に行くのかを今のメンバーで示していく重要な試合。成功したか、しないかではなく、やるか、やらないかにこだわる」

 こうして消極的なプレーを回避できたことが、京都の勝利につながったとも言えた。

 一方、試合が終わってしばらくしても、ネルシーニョ監督はベンチで呆然と立ち尽くしていた。

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