■地元の大会なのにテレビ観戦とは……

 しかしオリンピックと日本サッカーの関わりは、そこで長い空白の時期にはいる。その後20年以上、6大会にわたって予選敗退を繰り返した日本のサッカー。4年にいちど、日本中がお祭り騒ぎになるオリンピックの期間は、サッカーファンにとってはカヤの外で寂しく思う時間だった。1996年のアトランタ大会で出場権を獲得したとき、取材パスなどなくても絶対に取材に行こうと思ったのは、あのメキシコのときの誇らしい思い出とともに、それから四半世紀もの悔しい思いがあったからかもしれない。

 しかしそうして見てきたオリンピックのサッカーを、地元で開かれるときにテレビで見ていなければならないとは……。残念とか悔しいなどの思いは、不思議にない。何かとても、奇妙な思いがしているだけだ。

PHOTO GALLERY 【画像】96年アトランタから16年リオまでの五輪6大会
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