■アウェイ鹿島戦から学ぶべきこと

 仙台の後半戦をうらなううえで、キーとなるのが「勝負強さ」だ。

 シーズン途中で加入した外国人選手3人は即戦力となる実力の持ち主で、先発で出ても途中から出ても力を発揮する。手倉森誠監督は、この試合で「守って守って、0-0から1点を取って勝つ」というゲームプランを描いていたように、エマヌエル・オッティ、フェリペ・カルドーゾ、気田亮真、上原力也という攻撃で違いを作れる選手4人を浦和戦のベンチに入れた。実際、ピッチに立った4人は、ユアスタのボルテージを何度も上げてみせた。

 それでも勝ち点を「3」に積み上げられなかった点で、参考にしたいのがアウェイの鹿島戦だ。

 仙台は87分から出場したオッティのドリブルからフリーキックのチャンスを何度も得た。キッカーは途中出場で体力のある上原。しかし、それが得点に結びつくどころか、味方に合うこともなかった。その都度、ユアスタの大きな拍手はため息に変わった。

 一方で相馬アントラーズは、終盤に得たセットプレーのチャンスを見事に同点弾に結びつけた。仙台がはね返したものの、ファン・アラーノが「GKにとって前に出るか飛び込む選手が触るか、判断が難しいボール」を蹴ったことで、運も味方した。殊勲の背番号7は、仙台戦で途中出場。役割を見事に果たしてみせた。

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