J1リーグ第18節 鹿島アントラーズ―ベガルタ仙台
6月20日(日)|17:00 県立カシマサッカースタジアム
リーグ戦とリーグカップを合わせて、過去19勝2分8敗。勝率66パーセントと、鹿島アントラーズにとってベガルタ仙台はあまり怖くない相手である。しかも2018年から5連勝中と、最近ではさらに差を見せつけている。
「相性の良さ」は、今季のデータからも見て取れる。注目すべきは、試合が動く時間帯だ。
現在の仙台は、リーグワースト2の30失点を記録している。中でも気になるのが、立ち上がりである。試合開始から15分までの6失点は、リーグ最多となっている。リーグ中断期間中のJ3の岩手グルージャ盛岡相手の天皇杯でも、開始2分での失点で0-1と敗れている。
一方の鹿島は、開始から15分までの失点は「0」。この記録を残しているのは、J1で鹿島だけである。逆に、開始15分までのゴール数「4」は、リーグ2位タイ。その時間帯の得点が「1」という仙台とは、まさに対照的なデータを残している。
仙台が期待するとすれば、手倉森誠監督の手腕か。第1次政権での鹿島との対戦は、3勝1分4敗と健闘していた。相手が強敵であるほど、策士の腕の見せどころとなる。
ルヴァンカップでは準々決勝へ進出した鹿島だが、リーグ戦ここ5試合は3勝2敗。一方の仙台は天皇杯で敗れたが、リーグ直近5戦は2勝2分1敗と調子を上げていたかに見える。
もしも前半が両チーム無得点で終わったら――。「一波乱」あるかもしれない。
■鹿島アントラーズ
8位 勝ち点27 8勝3分6敗 28得点20失点 得失点差8
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
ル○2-1 清水(H)
ル○1-0 清水(A)
L●1-2 川崎(A)
L○1-0 C大阪(H)
L●1-2 鳥栖(A)
【通算対戦成績】
H 14試合・ 9勝2分3敗
A 15試合・10勝0分5敗
計 29試合・19勝2分8敗
【直近対戦成績】
2020年11月21日 J1第28節 ○3-1(A)
2020年 9月 9日 J1第15節 ○2-1(H)
2019年 7月13日 J1第19節 ○4-0(A)
2019年 4月20日 J1第 8節 ○1-0(H)
2019年11月24日 J1第33節 ○3-0(A)
【今節のみどころ】
チーム状況は明るい。ルヴァンカップでは準々決勝に進出し、その道程では復帰したエヴェラウドがゴールを決めている。また前線では、YS横浜との天皇杯で、上田綺世が後半だけの出場でハットトリックを達成。U-24日本代表での好調ぶりをチームに持ち帰ってきた。
コロナ禍で合流が遅れたブラジル人選手たちも出場時間を増やしており、各所で競争熱が高まっている。リーグ戦ではサガン鳥栖、川崎フロンターレと上位相手に黒星を喫しており、中断期間明けのリスタートで、あらためて強くアクセルを踏み込む選手たちの姿に期待したい。