19日間で9連戦。2021年5月28日から6月15日にかけ、男女A代表、U-24代表合わせ、サッカー日本代表は怒涛の日程となった。五輪最終選考のための対ジャマイカ戦、ピクシーの愛称で知られたドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビアとのA代表親善試合、そしてなでしこ……大住良之、後藤健生のサッカージャーナリスト2人が徹底的に語り合う!
■A代表のセルビア戦前半と後半の違い
―では、A代表のセルビア戦について、感想をお聞かせください。
大住「前半戦を見ていたら、6月7日のタジキスタン戦で悪かった部分がそのまんま続いてるじゃん、って思ったよね。ひどかった。おそらくテレビで観戦していた人たちは、あの試合を10分間も見続ける忍耐力があったかなって。それくらいひどかったね。だってシュートが2本、それもたいしたことなかったし。相手からもシュートが出なかったしね」
後藤「両チームがすごい慎重な試合をしていたよね。まるで何か重要な大会の決勝のような感じ。まるで親善試合とは思えない試合だった」
―シュートは少なかったですね?
後藤「前・後半を通して少なかったけど、特に前半は、前に行こうという気持ちも感じられなかったね。ミスしないように、ミスしないようにって」
大住「それでもミスをたくさんしていたよね」
後藤「それでも気持ちとして、ミスしないように、っていうプレーをしていた」
大住「ディフェンスラインで横に回しているのがすごく多かったし」
後藤「90分で、1-0で勝てばいいってわけ? いや、なんでよ。親善試合なのにさ」
―前半は、5バックの前で責任逃れのようにボールを回していましたが。
後藤「ああいう試合は久しぶりだったからね」
―ああいう試合とは?
後藤「今までは一方的な試合だった。今日は何点入るの、2桁行くの、8点しか取れなかったねっていう試合ばかりだった。大量得点を取る試合ばかりしているのも大問題だから。たまにはこういう試合があってもいいんじゃないのかな」