■U−24代表・久保建英は「4人股抜き」ゴールで霧が晴れた
―まず、オリンピック代表について聞かせてください。12日のジャマイカ戦はいかがでしたか?
大住「活発な試合でしたよね。相手も技術的に高くて、身体も強くて。そんな中で、相手にシュートを打たせていないんだよね。ボール支配率は五分五分なんだけど、シュートは17対0だった。それがチームとしての完成度というか、オーバーエイジ枠の入った時の締まりぐあいが表れているのではないかなと思います」
後藤「11日のセルビア戦もそうだけど、12日のジャマイカ戦も、テストのための試合としては非常に手頃な相手だった。うんと強いとやりたいことができないし、逆に弱いと何のテストにもならない。ある程度の強度があって、かつ日本の思った通りのテストができる、非常に手頃な相手だったなと思いますよね。13日に女子代表が対戦したメキシコも含めてね。
Uー24代表は3バックのテストなんかもしていたけど、あれはやっぱり他の相手との試合だったら、なかなかあんな風にはいかなかった。そういう意味でも、偶然だけど非常に良い相手と試合ができたなと思います」
―日本は4得点ですが、それぞれのゴールの印象はどうですか? 特に、久保建英の“4人股抜きゴール”については。
大住「ああ、4人だったの。もう1人を抜いていれば、マラドーナ級のゴールだったんだけど」
後藤「あれのおかげで、ジャマイカの2番(※カーティス・ティルト)がケガをしちゃったもんね」
大住「そうだね」
後藤「あれは飲水タイム明けで、ジャマイカの選手たちが話し合っている時にいきなり裏をついて始めちゃったから、後で向こうは文句を言っていたみたいだけど」
大住「でもあの時、主審の山本雄大さんは、早くやれ早くやれ、ってずっと言っていたんだよね。その挙句だから文句を言うようなことじゃないんだけどさ」
後藤「たしかにその通りなんだけど、そりゃあの状況なら綺麗に抜けちゃうよなって」
大住「けど、あれで久保はカラッと晴れ渡った感じになったよね?」
後藤「この間の対談で、久保はどうやって明るくしようって話したところだけど、このゴールを決めたことで一皮むけたんじゃないかな」
大住「そうそう。あのゴールの後、明るくなったって感じがしたな」