■「過去の伝説を超えるには決勝進出だよ」
―しかし、代表監督が金メダルを口にするとは相当な覚悟ですね?
後藤「うん、偉い」
大住「過去に銅メダルを取った(※68年のメキシコ五輪で日本は銅メダルを獲得。エースの釜本邦茂は7得点で大会得点王に輝く)という記録というか記憶というか、まあ、伝説があるからさ」
後藤「もう伝説になっちゃったよね。生で知っている人なんて、あんまりいないからね」
大住「それを超えるとなると、決勝進出なんだよね。金メダルか銀メダル。そして、決勝まで行ったら、もうそれは勝つしかないだろう、ってなるよね。今回の監督の発言は、その年代の選手には、すごく刺激になったと思うよ。
もちろん、その中に伸びた、伸びていない選手がいて、中にはヨーロッパへ飛び出した選手もいるし。その結果の良し悪しは、判断が難しいところがあるけど」
後藤「3戦全敗の北京オリンピックの選手もみんな伸びたからね」
大住「だってあの北京オリンピックが、日本のワールドカップを作ったんだからね」
後藤「あれはすごいチームだったね」
大住「これまでで一番美しかった日本代表チームが、アルベルト・ザッケローニの時の、2011年のアジアカップから2012年にかけてのチームだったと思うけど。その中心選手たちは、反町康治監督が率いた、北京オリンピックで3敗したチームにいた」
―吉田麻也、長友佑都、内田篤人、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司などが北京五輪のメンバーに入っていました。
大住「だから、結果はどうでもいいんだけど、せめて6試合を戦い抜いてほしいよね」
後藤「オリンピックにサッカーは必要ないと思うけど、やるのならば、しっかりと戦ってほしいね」