■ペップがフォデンを重宝する理由
また昨季、シティがプレスの形をつくれるチームだと証明した試合がある。チャンピオンズリーグのラウンド16、レアル・マドリードとのファーストレグだ。
ジョゼップ・グアルディオラ監督は10日間にわたりR・マドリードの試合を見て、ビデオ分析を行っていたという。そして、「ジェズスほどのプレー強度を備えたFWは、世界を見渡しても他に存在しない」と評価するガブリエウ・ジェズスを左ウィングに起用して、前線からのプレッシングでR・マドリードを苦しめた。
グアルディオラ監督がアイメリク・ラポルテではなくルベン・ディアス、ラヒーム・スターリングではなくフィル・フォデンを重宝する理由のひとつが、ここにある。アスリート能力が高い選手を起用して、指揮官は守備の綻びが生じないようにしている。
シティ、チェルシー、いずれもボールを保持できるチームだ。だが決勝は意外にボール非保持のところで決まるかも知れない。