◼ポジション争いが激化中!チーム一丸で結果を出す

 試合後、スタジアム内で行われたインタビューで、西川は「しっかりとゴールを守る意識を持って試合に入った。僕の今の立場はリーグ戦に出られていない状況だが、リーグ戦でのスタメンを外れた時には“こういう時間も自分にとって意味がある”と思っていた。いい準備ができた結果、勝つことができた。久しぶりに先発して、このスタジアムでみなさんの声援を受けながら戦えることを幸せに感じたし、とても楽しくプレーできたので、これからも自分のプレーを見せていきたい」と、試合中の心境を振り返った。

 そして、「僕はみんなと一緒に決勝に行きたいです。絶対にタイトルを取りたいと思っているので、次の試合も応援をよろしくお願いします」と、集まったサポーターたちに呼びかけた。

 また、怪我から復帰したデンは試合後の会見で、「チームとしても良い入りで試合進めることができた。試合の流れをコントロールをして、ボールのポゼッションも多く、ピンチも少なかった。組織的にもうまくできたし、個人的にもコンディションは良くなってきているので、戻って来ることができてよかったです」と、笑みをこぼした。

 今シーズン初先発のデンにとっては、リカルド・ロドリゲス監督になってから初めての実戦となったが、「監督の哲学をキャンプからずっとチームに注入してくれていた。浦和にとっては、ポゼッションをしてゲームをコントロールするスタイルはとても良いものだと思っている。(戦列から)長く離れていたので、トレーニングから戦術や監督の指示などを確認しながらやっていた。このまま今日のようにしっかりとプレーできれば」と、復帰の手ごたえを語った。

 直近の試合においては、GKの守護神争いも熾烈になっている。リーグ戦第13節の仙台戦で18歳の鈴木が先発に抜擢されると、以来、2試合連続でクリーンシートに抑える活躍を見せている。

 また、負傷していた武田やデンも戦列に復帰し、この試合では充実したパフォーマンスを見せた。リカルド・ロドリゲス監督も、最近の試合では「我々のチームには技術や能力の高い選手がそろっていて、出場した選手が結果を出すことができている」と、しきりにコメントし、チームの戦いぶりに太鼓判を押している。

 選手たちも、「それぞれのポジションでチーム内の競争が激しくなっている」と、切磋琢磨している様子。連戦でターンオーバーを図る必要がある中、どの選手が出場しても安定した試合運びができるのは大きな武器であり、チームの総合力も高まっている印象だ。

 去年のシーズンは無冠に終わった浦和だが、西川の言葉のとおり、今シーズンはタイトル奪還を果たしたいところ。来月から始まるカップ戦のプレーオフステージでは、さらに進化したチームを見てみたい。

 

■試合結果

浦和レッズ 2-0 横浜FC

 

■得点

3分 関根貴大(浦和レッズ)

61分 汰木康也(浦和レッズ)

 

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