川崎、G大阪粉砕!(2)相手の裏を一発で突いた「川崎らしからぬ速攻」の画像
2点目を決める瞬間の川崎FW三笘薫 撮影:中地拓也
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■5月8日/J1第13節 ガンバ大阪0―2川崎フロンターレ(パナスタ)

 川崎フロンターレが敵地でガンバ大阪を粉砕し、開幕からの無敗記録を「15」に伸ばした。レアンドロ・ダミアンがガンバ戦のゴールで今季の得点数を「10」と今季最速で2ケタに乗せるなど、独走する王者の力を見せつけた試合となった。

 この試合で先発した3トップは、GWに組まれた名古屋との首位攻防2連戦とは違うメンバー構成だった。鬼木達監督が名古屋戦で選択した3人は中央にレアンドロ・ダミアン、右ウイングに家長昭博、左ウイングに三笘薫で、これは、今季の川崎のベストメンバーともいうべきものだ。家長がタメを作ったり創造性あるプレーでチャンスを作れば、三笘は分かっていても止められないドリブルで突破してチャンスを作るという、左右非対称の攻撃で相手チームを悩ませてきた。

 ガンバ戦では、レアンドロ・ダミアンと家長は変わらなかったものの、三笘の代わりに長谷川竜也が先発した。長谷川もドリブルが得意な選手でその役割は基本的に同じ。レアンドロ・ダミアンの先制弾を“アシスト”したことで、最低限の結果は残して選手層の厚さを示してみせた。

 三笘は、その長谷川と交代してピッチに立った。70分のことだ。相手が疲れたタイミングで出場する18番は、まさしく脅威だった。ただでさえ、複数人を抜くドリブルを1試合で何度も見せる三笘にとって、この時間帯はさらに“無双”のひとときとなった。それが凝縮されたのが76分の得点シーンだ。

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