◼︎先制ゴールを決めた西、「先制後の反応が遅かった」

 試合後の会見で、先制ゴールを決めた西は、「(先制点は)時間が早過ぎたし、あっさり過ぎた」と自身の移籍後初ゴールを振り返ったあと、先制後の試合運びについて言及した。

 「(前節の)セレッソ戦での反省を生かして、僕らのポジションも攻撃的にいこうと思っていたが、(先制ゴールの)あの得点のところくらいで、あとは良い場面がなかった」と振り返り、「先制したことでゆるんだかどうかは分からないけれど、反応は遅かったですよね。ピンチになった時は自陣に近かったと思うので、急いでいたわけではないが、前の選手がボールが来る場所にいるかとか、その準備をしてあげるということが大切。そういった反応もできていなかった」と話した。

 さらに西は、「ボールを握っていたほうが相手にチャンスはいかないので、ボールを持っていたいとは思っていた。チャンスを狙うのも大事だが、そのバランスやタイミングはみんなで共有していかなければいけない」と、チーム全体としての反省を述べた。

 リカルド・ロドリゲス監督も、先制後の前半での2失点について、「前半は良い入りができて、ゴールも良い崩しから生まれたが、そのあと少しリラックスしてゆるんでしまったところがあった。先制したあと、簡単にボールを失ったり、プレスも効かず、なかなか良いテンポにできなかった」と、振り返った。

 それでも浦和は、1-2で折り返した後半は修正を図り、一進一退の攻防の中、途中出場の選手も見せ場を作った。後半30分には、MF小泉佳穂の浮き球パスに反応した槙野が倒れながらも右足で合わせて同点に追いつく。さらに、後半37分には、エリア内で小泉が体勢をを崩しつつ右サイドへ送ると、途中出場のMF田中達也が押し込んで、これが決勝ゴールとなった。

 リカルド監督は、「逆転された状態だったが、途中出場の選手も含めて全員がしっかり(前半の課題を)振り返って後半に入ってくれたので、こうした難しい試合を制することができた。チーム一丸で戦えたところは良かったと思う」と、後半の試合展開については手応えをのぞかせた。

 試合終了間際には、大分がセットプレーからチャンスを立て続けに作るが、GK西川周作がビッグセーブを連発し、3-2で浦和が勝利をおさめた。序盤戦は振るわなかった順位も8位まで浮上してきた。

 4月28日に行われるカップ戦の湘南戦を挟み、次節はアウェーで昇格組の福岡と対戦する。飲水タイム付近での失点を防ぎ、前後半にわたって安定した試合運びを見せてほしい。

 

■試合結果

浦和レッズ 3-2 大分トリニータ

 

■得点

3分 西大伍(浦和レッズ)

24分 町田也真人(大分トリニータ)

41分 町田也真人(大分トリニータ)

75分 槙野智章(浦和レッズ)

82分 田中達也(浦和レッズ)

PHOTO GALLERY 2021年4月25日 浦和対大分戦の全写真
  1. 1
  2. 2
  3. 3