■PK獲得に貢献した久保
ところが、ハーフタイムにククレジャがコフィと、アレニャがサビド・アブドゥライとそれぞれ交代。さらに、厄介だったデ・ヨングを担当していたマクシモヴィッチまでも下がり、久保が連携を取る相手が攻守すべてで変わってしまった。
コフィは初出場、アブドゥライは3日のオサスナ戦で5分プレーしただけで、久保は2人とコミュニケーションを取りながら後半を辛抱強く過ごすことになったのだ。
それでも、67分にはルーズボールを体を張ってものにし、グラウンダーのボールを中央に入れるとエネス・ウナルがロナルド・アラウホに足を踏まれてPKを獲得。圧倒的に試合を支配されながら、3-2と1点差に詰め寄った。
1点差ということで、28分のソフィアン・チャクラによるあまりにも酷いオウンゴールが悔やまれたが、その後は追いつける気配がなく、終盤に突き放されて5-2というスコアで試合を終えた。
80分を過ぎると腰に手を当てて疲れを見せていた久保だったが、ヘタフェに来て初のフル出場となった。
この試合でフル出場をしたことをどう受け止めるべきだろうか。
喜ぶべきではない。圧倒的な差があり、2点差がついたハーフタイムにホセ・ボルダラス監督がククレジャとアレニャ、マクシモヴィッチを下げたことは、いつものように負けないことを目指すのではなく、負けることを受け入れ、後半は実験だと割り切ったのではないだろうか。
初出場のコフィはリーガのレベルで戦えることを見せてアピールに成功したが、久保はPK獲得に繋がったプレーも含めてどう評価されるのか。