4月18日に発表された欧州スーパーリーグ。スペインのレアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリード、イタリアのACミラン、インテル、ユベントス、イングランドは、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リバプール、チェルシー、アーセナル、トッテナムの6チームという、12チームが参加を表明した。これに対して、全世界規模での議論が巻き起こり、わずか2日でイングランド勢は離脱を表明。スーパーリーグも公式声明を発表し、「一時停止」という言葉で、事実上の終焉を迎えた。このリーグ発表は何をもたらし、何を奪おうとしたのかーー。
■双方に声を上げていく大切さ
スーパーリーグに多くの『サッカーファン』が反対した理由を見てきたが、忘れてはならないことがある。
FIFProは声明の中で「国内および国際的な競争は、連帯に基づく健全な協力が重要であり、これを損なう新たな競争は取り返しのつかない損害を引き起こす可能性がある」としているが、先に紹介したとおり、UEFAの対応にも賛同しかねる、というスタンスをとっている。
これはこの騒動に対するものだけでなく、UEFAが発表したチャンピオンズリーグの新フォーマットに対しても同様だ。本選参加チーム数が36に拡大され、グループリーグが10試合、決勝トーナメントが7試合。現在よりも試合数が増えることは、現場の声を無視したものになっている。
片方に反対するからもう片方を全面的に支持する、ということではなく、現場ファーストになる機会を得た、という捉え方をして双方に声を上げていくことが大切だ。