■フォーメーション変更に出たシティ
ハーランド自体を封じ込めるのではなく、ハーランドへ向けて簡単にボールを蹴らせないことの方が現実的だということを痛感したシティは守り方を4-5-1ではなく4-4-2の形に変更し、ドルトムントの最終ラインが容易にパスを出させないよう試みながら攻撃に出ることになった。
押し込まれる時間が長くなったものの集中した守備を見せていたドルトムントだったが、53分、ジャンが低いボールをヘディングでクリアする際に自身の腕に当ててしまいPKを献上。マフレズがしっかりと決めてトータルスコアを3-2としたシティが勝ち抜けに近づいた。
ドルトムントは1stレグと裏返しのスコアにすれば延長戦に突入することになるが、次のゴールもシティに生まれた。
75分、ショートコーナーでリスタートしたシティは、ボールをペナルティエリア手前でフリーになっていたフォーデンへ。左足が思い切り振り抜かれ、ハーランドの横をすり抜けた低空ミドルはマルヴィン・ヒッツが目一杯伸ばした手とゴールポストを叩きながらネットを揺らした。フォーデンは一直線に恩師であるグアルディオラ監督のもとへ走り、勝ち抜けを確信した2人の熱い抱擁は13秒も続いた。
トータル4-2となり、ドルトムントは3点を取らなければならなくなった。ここで試合は事実上終わった。