■「最後まで手を抜かなかったよね」
―ファンの方には、テレビではなくスタジアムで観戦してほしい、という話と一緒ですね?
大住「そうだね。ピッチのペナルティエリアの線が引いてあるところを歩くだけで、いろんなアイデアが湧いてくるからね」
―30日の試合で大迫勇也はハットトリックを決めましたが、それについては?
大住「30日の試合は相手が弱かったから当たり前だ、みたいな見方もあるかもしれないけど。本当に、30日は90分間を緩まずに戦い続けたというのはすごかったと思うよ」
後藤「普通はね、5-0で後半に入って、これは10点は行けるんじゃないかと思っていると、6点目ぐらいで終わっちゃうことが多いんだよ。それで最後のほうはメンバーがいろいろ変わっているうちに、ぼやけて何をやっているかわからない、っていうのがあるんだけど」
大住「そう。最後までやろうとしていることは同じだったからね、メンバーが変わったとしても」
後藤「1度はシステムを変えたところで停滞したから、この試合も6点で終わりかな、と思ったら90分過ぎてから3点を取ったからね」
―それは珍しいケースですか?
大住「世界中のナショナルチームで、あんな試合ができるのはそうはいないんじゃない?くそ真面目というか。
相手がかわいそうだから、このくらいにしておこうという文化もあるんだけど、最後まで力を抜かずにやり抜いた。それに、モンゴルは決して簡単に崩せるディフェンスではなかったと思う。もちろんマークが外れたりするけど、個々は頑張るし、強いし、集中してやっていた。簡単に破れる相手ではなかったけど、その守備を、様々な手を尽くしながら、次々と崩していった。
やっぱり去年の秋は攻撃が上手くいっていなかったんだよね。それを韓国戦で良いところが出て、この試合に活かしたし。だから、14-0のモンゴル戦も良い強化になったと思う」
後藤「29日、五輪代表がアルゼンチンにああいう勝ち方をしたことも刺激になったんだろうね。若い選手が頑張ったから、尻に火が付いたじゃないけど」