日韓戦2021大住良之×後藤健生「深夜の激論」(10) 「1年に1回はホームで定期戦と」「一緒に世界と対峙していく仲間」の画像
川崎フロンターレの三笘薫 撮影:中地拓也

3月25日に行われる日本対韓国の親善試合。日本にとって特別な思い入れのある韓国との一戦は、多くの注目と期待を集めている。サッカージャーナリストの大住良之氏と後藤健生氏の2人が、実に54年間にわたる日韓戦観戦の蓄積から、多彩な角度の議論を戦わせる!

■「韓国戦は定期的にやるべきだよ」

後藤「けど本当に昔のように、韓国とは定期戦をやるべきだよ。あんなに良い相手がそばにいるのに試合をしないのはもったいないよ」

大住「本当だよね。1年交代にホームとアウェーで」

後藤「フル代表だけでなく、ユースや女子、フットサル、すべてのカテゴリーでまとめて日韓定期戦をやればいいんですよ。今年はフル代表と女子は東京で、ユースはソウルで、といった感じでさ」

大住「もっとやるべきだよね。今はヨーロッパのチームはなかなか親善試合では来られないんだけど、それにしても日本に来るのはいつも同じ顔ぶれになっているからね。ベネズエラとかさ」

後藤「南米はいつも真面目にやってくれるから嬉しいけど」

大住「けど、やっぱり韓国は定期戦にしてやるべきだよね。これほど親善試合で真剣になれる相手はいないもん」

後藤「本当に互角の相手でさ。それに中国みたいに乱暴なことしないから、ケガ人が出るっていう心配もないしね」 

―日本が強くなるためには必要な相手ですか?

後藤「日本と韓国が一緒に強くなって、世界と戦うために」

大住「うん」

後藤「サッカーに限らず世界と戦う時には、やっぱり韓国というのは、一緒に世界と対峙していく仲間だよ」

大住「そのとおり」

後藤「日本と韓国の間に政治的には色々と難しい問題があるんだけど、そういうのを解決するためにサッカーを通じて、日本と韓国の交流を深めていくべきじゃないの」

大住「いろんな意見もあるけど、やっぱりサッカーの交流を続ければファン同士の交流も続くわけだし。さっきの話じゃないけど、相手のエースを好きになったりね。韓国には勝ってほしいけどカズさんのファンです、みたいなさ」

後藤「それに、ぼくが韓国語を話せるようになったのは、何度もサッカーを見に行ってたからだしね。それにJリーグサポーターなら、自分のチームに韓国人の選手がいたりするわけでしょう」

大住「それで言うなら日本人選手も、もっと韓国のリーグに行くべきだよね。特にひ弱な若い選手はさ」

後藤「日本にない良さが、韓国にはあるわけだからね。それを学べる」

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