■フィッカデンティ監督が明かした試合を動かしたもの
だからこそ、名古屋の経験値が生きた試合でもあった。イタリア人指揮官は、「こういうゲーム展開は、どちらの気持ちが上回るかという争いになります。そこは名古屋グランパスに来て、私が強く求めているもの」と試合後に話したように、名古屋はタフな試合をいくつもこなしてきた。
そしてスコアが動かないまま迎えた後半、名古屋はしぶとく得点を決めてみせた。58分、MF稲垣がゴール前でのこぼれ球を押し込んだのだ。中盤で激しい潰し合いに身を投じていた職人が、チャンスと見るやゴール前に詰めていたのだ。