■川崎にピッタリ合った遠野のプレースタイル
今季、満を持して川崎に復帰し、チームの公式戦4試合目で初めて先発の座を掴み、さらに得点を決めたのだから、ニューヒーローといっていい。遠野の武器は、ボールを受ける際のポジショニング、そしてボールを受けてからの素早い持ち出し、そして、運動量とフィニッシュへ絡む動き。パスサッカーを志向する川崎に、ピッタリの選手である。
右ウイングで先発した遠野の初得点は、仙台戦25分のこと。左サイドからセンターフォワード小林悠に向けて送られたクロスから始まる。小林は、仙台のディフェンス陣の間でクロスを頭で合わせたが、強烈なヘディングシュートはゴールポストに弾かれてしまう。
そのボールがゴール右側に詰めていた遠野の前に来ると、まずは落ち着いてトラップ。仙台のディフェンダー2人が寄せる中、冷静にその左側を抜くコントロールシュートを放ち、ゴールネットを揺らしたのだ。それ以外にも随所で好プレーを発揮し、72分間プレーした。