J1リーグ第1節 サンフレッチェ広島ーベガルタ仙台
2月27日(土)|14:00 エディオンスタジアム広島
2人の監督が、新たな時代を切り開こうとしている。日本を代表する名将が繰り出す一手は、チームをどこへと導くのか。
サンフレッチェ広島の城福浩監督は、チームを率いて4年目となる今季、勝負に出た。2年目となる2019年から一貫して敷いてきた3バックから、システムを変更するのだ。初年度の2018年に2位と躍進しながら、少しずつ順位を下げていることも考慮したのかもしれない。果たして、新フォーメーションはさらなる輝きを広島にもたらすのか。
ベガルタ仙台も、思い切った手を打った。低迷した昨季を振り切るため、1年で監督を交代。J1でクラブ史上最高の2位に導いた手倉森誠監督に命運を託したのだ。震災翌年の2位躍進から9年。手倉森監督も仙台を離れた後、五輪やワールドカップを戦うなど、経験を積んできた。一方で、V・ファーレン長崎では、J1昇格を逃す悔しさも味わった。過去の栄光が、明るい未来を約束するわけではない。
形は違えど、リスクを負って前進を選んだ両クラブ。昨季は2試合とも引き分けだったこの対戦で、扉を押し開く可能性を示すことはできるだろうか。
■サンフレッチェ広島
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L●0-1 名古屋(A)
L●0-1 柏(H)
L●0-1 FC東京(A)
L△2-2 札幌(H)
L△1-1 湘南(A)
【通算対戦成績】
H 15試合・ 8勝3分4敗
A 16試合・ 6勝6分4敗
計 31試合・14勝9分8敗
【直近対戦成績】
2020年10月31日 J1第25節 △0-0(A)
2020年 8月29日 J1第13節 △1-1(H)
2019年12月 7日 J1第34節 ○1-0(H)
2019年 5月12日 J1第11節 ●1-2(A)
2018年11月10日 J1第32節 ●0-1(H)
【今節のみどころ】
補強の量は多くなかったが、確かな質を手に入れた。横浜F・マリノスに期限付き移籍した昨季後半だけで13ゴールを記録した、ジュニオール・サントスを迎え入れたのだ。
横浜FMではセンターFWとして起用されていたJ・サントスだが、城福浩監督は2列目での起用も考えているようだ。なるべく前を向いた状態でボールを持たせ、ゴールへ向かわせたいのだろう。この試みが成功すれば、選手にもチームにも新たな境地を切り開くことができる。
そして何より、土台となる4バックだ。創造性もある東峻希のサイドバックでの起用はもったいない気もするが、これもまた、大きく花開くきっかけになるかもしれない。
選手とチームの新たなトライに注目だ。