【CL分析】マンチェスター・シティ「定義不能」の2人が躍動!「91%の驚異」の画像
B・シウバ(左)やカンセロ(中央)の活躍で勝利したシティ。CL制覇なるか 写真:AFP/アフロ

チャンピオンズリーグ ラウンド16 1stレグ ボルシアMGvsマンチェスター・シティ 2021年2月24日(日本時間29:00キックオフ)】

 真綿でじわじわと締めつけるように、無慈悲に勝利した。マンチェスター・シティが、4年連続のチャンピオンズリーグ(CL)8強へ向けて、力強く前進した。

 相手は初のCLベスト16へ進出したボルシア・メンヘングラッドバッハだった。相手によってフォーメーションも選手の配置も自在に変えてくるドイツの古豪は、3バックを敷いてきた。早くも来季からのドルトムント指揮官となることが発表されたマルコ・ローゼ監督は、中盤と2シャドーに適切な距離感を取らせつつ、中央をケアさせた。

 そのドイツの厳格な守備網を無力化したのが、ジョアン・カンセロだ。スタートはレフトバックの位置だが、そのポジションにいる時間は極めて少ない。アンカーに入ったロドリの横というよりも、ボランチそのもの、あるいはセンターハーフとなって、ボールの入り口、そして出口になっていく。

 そしてもう一人、神出鬼没だったのが右インサイドハーフのベルナルド・シウバだった。この男も、ポジションにつなぎ止められる男ではない。序盤の居場所は、主にセンターFWガブリエウ・ジェズスの左。23分には右タッチライン際からのサイドチェンジを受けた左ウィングのフィル・フォデンからのパスを受け、ボックス左からクロス。危険な動きとパスを披露していた。

 ボルシアMGの実直な守備を崩し切れずにいた前半だったが、29分に試合が動く。仕事をしたのは定義不能のあの2人だ。始まりはボルシアMGのクリアミスだったが、カンセロが高い位置で拾えたのも、それまでの自在の位置取りがあってこそ。カンセロが内へと切れ込み目を引きつける間、働き場を探していたのがB・シウバ。ファーサイドでCBとサイドバックの間を漂いながら、最後は長身DFニコ・エルベディの裏へもぐり込んで頭で決めた。

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