とはいえ、悲観する必要はない。昨年と違ってボールを保持しようとする時間帯を見せることができたし、実際に得点を奪うこともできた。川崎は4-3-3にトライしてすでに1年間が経過しており、成熟という点ではどうしても川崎に分がある。記録ずくめの王者との立場を覆すには、2か月という期間はあまりにも短い。

 さらに、新加入選手はチームに合流してまだ時間が浅く、今後、戦術やイメージを共有していけば、攻守でさらなる厚みを得ることができる。また、昨季の主力に定着した山本悠樹は、川崎を相手にフリーでボールを受けてはボールをちらし、ためを作るなど、ボランチとしてハイレベルなプレーを見せた。試合を重ねるとともに、選手のクオリティが今後さらに高まる期待感がある。

「もっともっと質を上げていきたい、上げていかなきゃいけない」

 試合後に宮本監督が話したこの言葉がすべてだ。新しいガンバ大阪に生まれ変わるうえで、この敗戦は大きな糧になる。

 ガンバ大阪のリーグ初戦は、2月27日(土)に行われる神戸戦。1週間分のアップデートがされた青黒のチームが、ピッチの上で暴れるはずだ。

 

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