■注目選手(2) FW:ジャーメイン良(ベガルタ仙台から加入)
仙台で覚醒を期待され続けてきたジャーメインだが、怪我が多くシーズンを通して活躍することができないまま3年が経ってしまった。スピードが武器のストライカーは、自身に足りないものを求めて新天地を選んだ。
仙台では、スピードと強さという個の力を、あくまで個のままで使ってプレーしていた。攻撃の手段が豊富ではないチーム事情や、チームの中で突出した部分を持つ選手、という状況は、個人の力で勝負する経験を積むことに繋がったが、J1で爆発するためにはそれだけではなにかが足りなかった。
横浜FCに加入したジャーメインは、パスやトラップ1つ1つに対するチーム全体の姿勢に感銘を受けたという。伊藤翔や渡邉千真というライバルもいるが、彼らこそジャーメインにとって最良のお手本になる。
大物として期待されながら、なかなか結果を出せなかった時代を経験している伊藤、チームプレイに徹しながら要所要所でストライカーとしての力を発揮して重要な得点を重ねてきた渡邉、どちらの存在もジャーメインの道標になる。
個で勝負するだけではないサッカー、その中でタイミングよく個の力を発揮する術を身につければ、いよいよ大器が覚醒する時がやってくる。