今季のJリーグは、例年になく厳しいシーズンになる。コロナ禍における特異なシーズンとなった昨季は下位リーグへの降格がなかったが、その分、今季は20チームで戦うJ1から4クラブが去らねばならないのだ。
前年の順位を当てはめれば、J2からの昇格2チーム、また昨季J1の17位、18位が現状での「ボトム4」となる。すなわち、下から順にアビスパ福岡、徳島ヴォルティス、湘南ベルマーレ、ベガルタ仙台だ。
ボトム4から抜け出すチームはどこなのか? 「戦力」と「監督力」で診断する。
■「戦力残留」+「アクシデント」の徳島
徳島は初めてJ1を戦った2014年にはあえなく降格したが、今回は新たな歴史もつくっている。クラブ史上初となるJ2優勝という結果を引っ提げて、J1へと再び挑戦するのだ。
新戦力はレンタルから完全移籍へ移行の杉森考起を除いて8人が加わったが、新卒選手を含めて若手が目立つ。とはいえ、年代別日本代表に入ってきた藤田譲瑠チマがおり、アルビレックス新潟の本間至恩獲得に動いていたことも考え、未来を見据えた補強という意味合いも濃いのかもしれない。またそれ以上に、昨季の主力の残留に成功したことで、戦力的にはマイナスにはなったとは言えないだろう。
ただし、悩ましいのが「監督問題」だ。昨季にJ2優勝へと導いたのは、2017年からチームを率い、2019年にはプレーオフ進出していたリカルド・ロドリゲス監督だ。チームの昇格の前に選手がJ1クラブへ引き抜かれて「個人昇格」していくなど、内容面でも評価は高かったが、浦和レッズへと引き抜かれてしまった格好だ。
この引き抜きも想定内だったのか、同じスペイン人であるダニエル・ポヤトス監督を後任に据える動きは素早かった。だが、その後のアクシデントは、さすがに想定外だろう。新型コロナウイルス感染拡大のための緊急事態宣言により、来日できない事態が続いているのだ。
監督交代は、ただでさえギャンブル的な側面を持つ。それなのに、不在のままでキャンプインとなれば、指揮官交代がはらむリスクは通常の比ではない。