■注目選手② FW:知念慶(大分トリニータから復帰)

 昨年はローン移籍していた知念。片野坂知宏監督に直接口説かれて加入した大分では3ゴールに終わったが、敵陣での空中戦でしっかりとボールを収めるプレーでチームが苦しい時間帯の救いになっていた。大分側は1年間のローン延長を希望していたが、ACL制覇を目指す川崎に復帰。小林悠、レアンドロ・ダミアンとの競争が再び始まる。

 チーム全体の得点力不足を解消できなかった昨年の大分は、アシスト数で3を記録した知念がチームトップという状況だった。ボールを収め、強引にでも1人でシュートまで持っていかなければならない、というのは川崎時代には考えられなかったことで、放ったシュートは68本と多かったものの、ゴールとなったのは3本だけ。4.4%という成功率は川崎でプレーした2019年の12.2%から大きく下がった。

 しかし、川崎では決して経験することができない、自分がなんとかしなければならない、という状況は、ゴール数やシュート成功率では表せないものだ。穏やかなストライカーに、責任感が備わった。「腐らないで準備し続ける」と厳しい競争の中で出番が限られることは自覚しているが、同時に自身未達成の2桁得点を目標に掲げた。誰もが大器として期待し、プレーをすればその期待が間違っていないことを感じさせてきた。あとは結果を出して立場を確立するだけだ。

知念慶選手 撮影/原壮史

【動画】川崎に新加入した橘田健人の内定インタビュー

川崎フロンターレ公式YouTubeチャンネルより

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