どうしたリバプール「マンチェスターCに1対4」絶望的敗戦のウラにあった「自滅」の画像
致命的ミスを犯したリバプールGKアリソン 写真:ロイター/アフロ

【イングリッシュ・プレミアリーグ リバプールvsマンチェスター・シティ 2021年2月7日(日本時間25:30キックオフ)】


試合前から嫌な予感が漂っていた。

リバプールのユルゲン・クロップ監督は、この試合に向けたコメントの中で「我々には2週間の中断期間がなかった」と口にしてしまった。過密日程の中で消耗している自分たちの苦しい現状を嘆いたものだが、これにペップ・グアルディオラ監督が反論した。

「2週間の中断期間」というのは、シティで新型コロナウイルスのクラスターが発生し、12月28日のエバートン戦が延期になったことを指している。グアルディオラ監督は「1週間だ」と12月26日のニューカッスル戦の次は1月3日のチェルシー戦だったことをカレンダー通りに指摘して訂正したうえで「彼はそういう監督ではないと思っていた」と述べている。誤った情報を発信されたことに対して、そして、選手を守る立場の監督として、集団感染による試合延期を休暇扱いされたことに対して、怒りを示すのは当然だった。

 しかし、グアルディオラ監督は怒りだけではなく戸惑いも示して「彼はそういう監督ではないと思っていた」と言っている。

 このようなやり取りは一種のマインドゲームの場合もあるが、これはそうではないだろう。正確さだけでなく倫理的にも間違っている、そのような発言を素でしてしまうほどクロップ監督が追い詰められていることに、グアルディオラ監督は驚いたのだ。

 クロップ監督の不用意な失言は、マンチェスター・ユナイテッドに対して「守備的だ」と批判した直後にリマッチで敗れたことを思い出させた。

 そして、結果はリバプールにとって最悪の形で出てしまった。

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