■「2年かけてJ1に」と渡邉新監督
レノファ山口FCは霜田正浩監督がチームを去り、渡邉晋監督が新たに着任した。2014年から19年までベガルタ仙台を率いた指揮官のもとで、昨シーズン最下位に終わったチームは再建へ乗り出した。
ボランチとして41試合に出場した高宇洋、9得点のイウリらがチームを去ったが、経験豊富な選手を多数獲得した。渡邉監督指揮下の仙台でプレーしたGK関憲太郎、仙台やヴィッセル神戸でプレーしてきたCB渡部博文、横浜FCでJ1、J2に300試合以上出場してきたセントラルMF佐藤謙介、中盤の様々なポジションをこなす澤井直人(東京ヴェルディから加入)らが加わっている。
また、18年と19年に在籍したMF高木大輔が、ガンバ大阪から完全移籍で復帰している。昨シーズンは育成型期限付き移籍だったMF川井歩とMF田中陸が、そろって完全移籍に移行したのもプラス材料にあげられる。
【補強充実度】 A
経験のある選手を中心に、チームに安定感をもたらせる選手を揃えた。渡邉監督を招へいも含めて、クラブの規模を考えれば評価に値する補強だろう。
【J1昇格本気度】 C
最下位からの再出発ということもあり、渡邉監督は「2年かけてJ1に昇格したい」と話す。いきなり「昇格を目ざす」と言うよりもはるかに現実的で、21年は土台作りの位置づけとして「C」とした。
【J1昇格可能性】 C
本気度と同じ理由で。16位から2位に躍り出た昨年の福岡のようなケースもあるが、今シーズンはJ2残留争いに巻き込まれないことを、最大のターゲットとするべきだろう。