ヘタフェ1対5で惨敗!見過ごせない久保建英の「致命的なミス」の画像
ヘタフェの久保建英は68分までプレー 写真:なかしまだいすけ/アフロ

【ラ・リーガ アスレティック・ビルバオvsヘタフェ 2021年1月25日(日本時間29:00キックオフ)】

 レアル・マドリードバルセロナを連続で下してスーペル・コパ覇者となったビルバオを相手に久保建英は定位置となった右サイドのアタッカーとして先発出場し、これ以上ないほど幸先の良いスタートを切った。

  ヘタフェボールのキックオフから右サイドの深い位置までボールが転がると、ビルバオのダミアン・スアレスがクリア。それを久保がカットした。カットの1タッチ目からボールをコントロールする上手さも見せ、ペナルティエリア内のハイメ・マタにパス。そこから再び右サイドに戻してカルレス・アレニャ、と相手の目線を変えるパス交換が行われ、アレニャがフリーで上げたクロスにマルク・ククレジャがヘディング合わせてゴールを奪った。開始18秒、難敵を相手にいきなりリードを奪った。

 ここで注目すべきポイントは、ボールが深い位置に転がっていく前、キックオフしてすぐに久保にボールが飛んできたことだ。久保が絡んだ、ということではなく、キックオフの様子そのものに注目したい。

 この試合も含めたリーグ戦5試合のヘタフェのキックオフの様子を過去から順に見てみると、アトレティコ・マドリード戦(前半キックオフ)では、左サイドにボールを渡してから最終ラインを横断するようにゆっくりとパスを回し、バジャドリー戦(後半キックオフ)では右にはたいてから最終ラインに下げて時間を作り、相手に寄せられて雑なロングボールを蹴った。

 エルチェ戦(後半キックオフ)では、右サイドでパス交換をしてから前方のスペースに浮き球でボールを出したが誰もいなかった。前節のウエスカ戦(前半キックオフ)ではアトレティコ戦と同様。そしてこの試合では、キックオフのボールが右サイドに送られ、そのまま前を走る久保にパスが飛んできた。さらに、久保がボールを受ける時点でアレニャが衛星になれる位置に走ってきていた。これは明らかに過去4試合とは異なり、チーム全体で意識が共有された明確な攻撃の形だった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4