ここ最近の起用状況からこの大一番でも先発濃厚と見られていた岡崎慎司だったが、キックオフの笛をベンチで聞くことになった。
すぐにその理由は明らかになった。ウエスカのミチェル監督は、バルセロナ相手に引いて守ることを選択したのだ。カウンターを狙っているのではなく、とにかく前半はスコアレスで、というプランだった。耐え続ける展開はあるプラン通りで、前からの守備に駆け回る岡崎の持ち味が出る戦い方ではなく、ベンチスタートになったことは理に適っていた。
ここまで1勝しかしていないウエスカは、このバルセロナ戦にミチェル監督の進退がかかっていると噂されていた。残留が最大の目標であるチームの監督の進退がバルセロナ戦で決まる、というのは酷な話だが、ウエスカを1部に昇格させたミチェル監督は0-1で終わってしまったこの試合後「このクラブの監督でなくなることが怖い」と胸中を素直に明かした。