■11月8日/J1第11節 仙台―鳥栖(ユアスタ)
仙台の“ナンバー10”がユアスタでおよそ1年ぶりにプレーした。
鳥栖に0-3で大敗して連続未勝利が「17」となってしまった仙台だったが、その険悪な空気を観客席から一瞬とはいえ吹き飛ばす存在がいた。昨季まで仙台に16季所属し、今季から鳥栖に移籍したMF梁勇基のユアスタ帰還だ。
仙台のかつてのエースが来るとあって、「10」と書かれたユニフォームを着用するサポーターが多くいたこの日。試合前の選手紹介では、アウェイチームとしては異例ながら、スタジアムDJのMiC氏が梁の選手紹介をするなど、クラブを挙げて仙台の功労者に敬意を表した。
そして、サポーターが待ちわびた瞬間は79分にやってきた。3点差でリードする鳥栖が、本田風智に代えて梁をピッチに送り込んだのだ。黄金のユニフォームの中で、白いユニフォームを着用した梁は、かつてのホームスタジアムを縦横無尽に駆け回った。